グローバル化は死語???

ワールドワイド、インターナショナル、グローバルといった言葉が流行りだしてから既に数十年も経過し、言葉としては珍しくもなんともないという印象があるけど、医療分野の実態については本当にそうなのだろうか、失望するくらい進んでいないように思える。

普段日本国内で従事している、医療従事者を対象とした英会話レッスンでは、日本の医療施設が外国人をなかなか受け入れることができていない現状が浮かんでくる。

ある病院では、外国人というだけで診療を拒否しているそうだ。そういう状態だという話は複数の方面から聞こえてくる。日本を愛して日本に長く住みたいと願う外国人も大勢いるのに、そういう人達が病気で困っているのを受け入れられないなんて、国家レベルの恥ではないだろうかと感じてしまう。

先日外国人講師と話しをしていたら、知り合いの米国人が急に具合が悪くなり、救急車を呼んだのだけど、さんざんたらいまわしにされたそうだ。理由は言葉が通じないから、というものだったそうだ。

もちろん言葉さえ通じれば良いというものではない。以前は都心部の大病院であっても外国人の一部は診療費を支払わずに逃げるケースも多々あり、受け入れを嫌われたという報告もあったけど、現在では体制もある程度整備されてそういう問題もほとんどなくなってきたと聞いている。それでもおそらく中小規模の病院では同様な問題があるという話もあった。

だが、グローバル化というのは、言葉だけの問題ではなく、文化や習慣の違いを乗り越えて理解しあうというものだと自分は認識している。文化や習慣が異なるのであればそれなりの体制を整備すればよいだけの話で、決して難しいものではないはずだ。

こういう話が入ってくればくるほど、自分のやっている医療人材を対象とした英会話レッスンが、単なるレッスンレベルの話ではなく、大変重要な課題になっているものと認識するようになってきた。実際レッスンに協力していただいている外国人講師達も、単なる仕事ではなくそういう大きな課題に取り組んでいるといった意思を持っているように感じる。

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